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25 近況報告

 もう何度読み返しては書き直したんだろう。
 読み返すごとに、また変更したくなる。
 さっきから同じ事を何度も繰り返し、視力が如何も可笑しい。
 パソコンの画面がチカチカと黒いはずの文字が赤く点滅してみえる。
 最近パソコンの前に居る事が多過ぎてか少しつかれたのかな?
 比沙子は、一旦パソコンの電源を落とし、ぼんやり何をするとはなく座っていた。

 何時間経ったのか、インターホンの音がした。
「こんにちは??」
 ふと気づくと家に福子が自慢の野菜を持って訪れてきた。
 趣味の菜園の収穫時期には、時折こうして福子からの嬉しいおすそ分けがある。
 今日も、積み立ての青ネギと、ワケギと、えんどう豆をナイロン袋に詰め二袋分持ってきてくれた。
 どの野菜も生き生きとして、福子の愛情こめて育てた思いが伺える。
 「いつも助かるわぁ。ありがとう」
 福子も満足気に微笑んでうなずいている。
 比沙子はインスタントコーヒーを入れ、福子と一緒にテーブルに腰を下ろした。

 「もう今年は、早々とキューリもあかちゃんサイスの実をつけ始めたみたいでなぁ」
 と、福子は野菜の話を楽しそうにしている。
 野菜の話をする福子は、とても幸せそうに見えた。
 野菜を貰った事と、福子の幸せそうな会話で、比沙子も嬉しくなった。
 「ところで……。やっぱり本書いてみる事にしたねん」
 少し気をよくした比沙子は、書き始めた文章の話を切り出してみた。
 あの日、実家で見た切り抜きから、出版社にメールした事や、出版社から電話があった事、知美達と本屋に立ち寄った事や、佐倉ちゃんから借りた本の事。
 そして、書き始めて、書くことがこんなに楽しい事だと発見した事を福子に聞かせた。
 福子は黙って聞いていた。
 そして大きくうなずいた後、この前テレビで放送していたらしく東大阪の会社の人達が集まって『まいど一号』を飛ばすのに成功したとの事を話し始めた。
 たぶん周りの大勢が無理に決まってると止めた人も多かったんだろうけど、その東大阪の会社の人達は、自分達の夢が叶うと信じ続け何年もかけて実験を繰り返したんだと。
 「この東大阪の人らって、すごいと思わへん?」
 「すごいなぁ」
 「あんたも、頑張って本書いてみたらええねん」
 福子は笑っていた。

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