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30 ショック

 待ちに待った早速出版社から速達便が届いた。
 比沙子は、急ぐ気持ちで封を開ける。
 そして、じっくりとそれらの書類に目を通してみる。
 えっ?
 「これって……」
 送られてきた書類を見て、比沙子は動けないでいた。
 「なんで?」
 送られて来た書類は、二百万円の見積書と、自費出版の心得が書かれた端子だった。
 「そんな……」
 比沙子はガックリ肩を落とし、その場にしゃがみこんだ。
 私は、カモだったの?
 私は、出版社にとってタダのお客だったの?
 幾つものハテナが脳裏に浮かぶ。
 両手で送られて来た書類をグシャグシャに掴み、比沙子の目から涙が落ちた。
 不景気で、自分が何とかしなきゃって始めた原稿作りのはずが……。
 二百万ものお金出せる訳なんてない。
 その場で俯いたまま溢れる涙を止める事が出来なかった。
 今まで、自分は何をしていたんだろう。
 さっきまで信じた自分が馬鹿に思えた。
 嬉しくて舞い上がった自分が情けなく思えた。
 『あなたも作家に……無料で本が出せるチャンス!』あのチラシは何だったの?
 如何しても信じられなくて、はじめて作家を目指そうとしている自分と同じ様な多くの人の個人ブログを幾つか確認してみた。
 すると、そこには数多くのトラブルも書き込まれている。
 中には裁判にまでも……。
 知らなかった。
 どうして自分は、こんな大事な事に気づくのが遅いんだろう?
 ショックで比沙子には、もう何を信じれば良いのか分からなくなっていた。

 その日の夕方、帰宅した敏雄や一樹にも、その事をつげる。
 昨日までの明るさは何処にも無くスッカリ色あせていた。
 「二百万円か……」

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