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31 途切れた道

 もしかしたら、二百万を作れば運が開けるかもしれない。
 それなりの投資は止む終えないんじゃないのかな?
 とも考えたりもするが、如何かんがえても負担が大き過ぎる。
 やぱり……。
 二百万を出して運を懸けるとは、幾ら考えても決断をおろせなかった。
 この道は途絶そう……そう心に誓った。

 あんなに毎日が楽しかったのに。
 原稿を書き上げていた頃が、なつかしく思う。
 毎日が新鮮で生き生きしていて、いつも原稿を作り上げる事で一杯で、1日がそれで回っていた。
 慌てて書き留めた乱筆なメモや、訂正を一杯書き加えた原稿の元を眺めながら。
 少し前の自分を思い出していた。

 ふと、原稿やメモの横には、図書館で借りて来た十冊ほどの本もある。
 比沙子は、その中の一冊を手に取り眺めた。
 この本と同じように自分の本も、いつか……。
 本の表紙には、出版社名や、題名と一緒に、著者名として自分名前が印刷されるだろうと想像し、ワクワクしていたその頃の気持ちが消えていた。
 夢を持って自分を信じ前を向きながら歩こうとした気持ちが過去の物になっていた。
 手の中にある本が、凄く遠い物に感じていた。

 返しに行かなきゃ。
 次の日、それらの本をカバンに詰めて、図書館へと自転車を走らせた。
 何処を通って行ったのかも分からなかった。ただただ自転車を走らせるだけたった。
 比沙子の心の中は、閉ざされ行き場をなくしたままさ迷っていた。
 素晴らしいと感じた桜並木の葉の緑も、池の水面に反射する光も、行き交う人々も車も、比沙子の風景には入ってこないでいる。
 全てがシンと静まりかえって、通り過ぎてゆく景色を何一つ感じないでいた。

 あんなに信じ続けてきた道が無駄だったのか。
 あれは本当に無駄だったのか?
 どうしようもなく楽しかった日々が、自分には無駄だったんだろうか?
 ずっとその事ばかり考えていた。
 この世に無駄なんて無かったんじゃないのか? せめて自分自身の中では、この世には無駄な事なんて一つも有るはずがないと……。
 気づけば図書館の入り口まで来ていた。

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投資家をさがされへんか?

わしが金持ちやったらすぐにでも用意したるけど。
なんぼなんでも庶民には200万は大金じゃ。
誰か金持ちに投資してくれる人はおらんかのぅ~。

探せなかったわぁ(;^^A

読んだで

昨夜から 今朝にかけて 読破した。

宝くじ当たらんかったから 200万は無理や^^w

せやね。 宝くじ(;^^A 買う努力するわぁ
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Author:ともおかん



料理まぁまぁ好き。
風水を出来る範囲でやる。
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