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32 気付き

 図書館の棚に並ぶ多くの本を眺めても、あの頃の様にワクワクした気持ちは湧いてこなかった。
 想像で、自分の本もならぶかも知れないと嬉しくて仕方なかったのも昔の事になっていた。
 今、目の前に並べられている本は、自分とはかけ離れた別世界の所に居る恵まれた人達によって幸運にも作り上げた物達なのかな?
 しばらく比沙子は、これらの棚に並べられた本の背中を順に眺めていた。

 しばらく眺めていたが、そこにあった一冊を何気なく手にしてみた。
 『赤川次郎・イマジネーション』表紙には、そう書かれていた。
 何人か腰を下ろし読書している長椅子の空いていた場所に比沙子も座り、手にした本を開いてみた。
 すると……。
 そこには、物語を作り続けてきた、作家さんの楽しんだのだろう気持ちが詰まっていた。
 原稿を書く楽しさには確かに共感できる。
 やはり、あれは無駄ではなかったのかな?
 自分の夢に前を向いて楽しんだ数日間は、決して無駄なんかじゃなかったんだ。
 あれは、自分にとって必要だったんだ!

 本を読み進めていくうちに、この作家さんが、この職業にたどり着いた道が書き込まれていた。
 そっか……こういう手もあるのか。
 一旦は閉ざされたと思った道が又開きかけた様に感じてくる。
 もう一度、自分を信じて歩いてみたい。
 やっぱり諦めるには、早すぎる。
 新しい学びを与えてもらえた本と、赤川さんの書いた幾つものストーリーを何冊か借りて帰る事にした。

 行きとは違い、自転車で家に帰る道は、明るかった。
 道路の感触や、心地よい空気を感じ、景色の向こうには青い空が広がっている。
 空に目をやり、「今日は、晴れていたんやぁ」比沙子は、力強くペダルを踏む。
 まだ頑張れるかも知れなと思うと、自然と元気も出てくる。
 また頑張ろうと思ってくると、今までの頑張ってた事全てが、やっぱり必要だと確信した。
 今回の事があったから、文章を書くことがこんなにも楽しい事だったんだと知るキッカケになった。
 その事にも、初めて気づく。
 徐々に気持ちが、また歩き出す。

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