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03 成り行き

 救急箱から、絆創膏を探す。
 たしか、この辺りに置いてたはずなだやけれど……。あった! これだこれだ。
 不慣れな片手で、きつく傷口に巻きつける。
 少しずつ血がにじんでくる絆創膏の上からギュッギュッと握ってみる。
 よし……何とかいけそうだな。
 もう、こんな失敗はしないようにと、今度は慎重すぎるぐらい慎重にに封筒の中身を取り出してみる。

 1枚目は、確かに、、返信用の速達ハガキになっていた。
 そのハガキの宛名側には、PHP出版の住所が既に印刷されてあった。
 そうか、やはり何らかの必要事項を書き込んで送り返すって事なんだな?
 もしや、記入漏れか?
 それとも、再度確認の為の作業って訳か?
 どっちにしろ、このハガキを速達で送り返す必要があるみたいだな。
 ハガキの裏面も確認してみた。
 裏面には、名前や、住所、年齢といった個人情報を記入する蘭の他に、何やら下のスペースには罫線が引かれていて、此処に何かを自由に記入する様にしあるらしかった。
 で、此処に何を記入するのかってのを、残り二枚の手紙で説明してあるんだろうな。 きっと。
 早速、比沙子は手紙らしき2枚を、傷ついた指を気づかいながら広げてみる事にした。

「畑中さぁぁ??????ん 居るぅ???」
 その時、なにやら玄関先から聞き覚えのある声がした。
「はいよぉ??? 居るで」
 急いで封筒にハガキと手紙2枚をしまい、それをキッチンカウンターの上に置いたまま玄関先へと急いだ。
 ドアを開けると、近所に住む主婦仲間である山口知美の姿があった。
 知美は、普段着のTシャツの上から何度か見覚えのあるデニム生地のエプロンを着けて、足には服装とは少し不釣合いな男性用の大きめのセッタを履き、今にも泣きそうな顔で、口に手を当てながら立っていた。
「あのなぁ………今って………少し時間とか大丈夫?」
 と、ついさっきまで泣いていたのだろうか、知美の声は完全に鼻声になっている。
「どっ、どっ……どうしたん?」
 こりゃぁタダ事じゃない事ぐらいは、いくらニブラな比沙子にだって予想は付く。
 まぁコッチだって、速達便の郵便物の確認だってしなきゃなんないし、指だって傷付いてるんだけど……。
 なぁ?んて、もちろん言える訳なんてなく、うっ……わかった、わかったって……。
 話を聞くだけな。まぁ長くったってホンの1時間も話せば少しは落ち着くだろうしな。
 1時間ぐらいか……。1時間程度、速達便の確認作業が多少遅くなったって、さほど時間の無駄にはならないだろうし。
 ええぇぇ?????い。こうなりゃ事は成り行きってヤツか?
 はいはい、聞きますよ。ここは一つ話を聞かせてもらいますよ。
 玄関先では、話すのにも話ずらいだろうと、とりあえず比沙子は家の中へ知美を招きいれた。
「まぁ、散らかってるけど、良かったら入る?」
「………うん」

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