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9  書店で

 「此処に置いてたハズやけど・・・・」
 「見当たらへんの?」
 「可笑しいなぁ。 あの時は確かに・・・・」
 レストランを出た後、この書店でアッチコッチ棚を確認しては、知美は首をかしげた。
 確かに去年の年末、受験する息子の為にこの書店で問題集を買った時は、一番前に買ってくれとばかりに山積みされてたのに・・・・。

 「受験シーズンじゃないからかな?」
 「たぶんなぁ」
 「もしかしたら2学期ぐらいになったら又並べるんかな?」
 「そうかもなぁ」
 「残念・・・・」
 からこれ書店で10分程度探してみたが、あの問題集はスッカリ姿を消していた。
 ランチを適当に切り上げて来てみた3人は、肝心の目的が果たせなく、それまでの思惑と違ってちょっとガッカリ。

 「これって!」
 その時、比沙子が言った。
 「何?」
 「これが如何した?」
 「この本なぁ。この前実家でみたわぁ」
 あの問題集が並べられているハズの所に置かれてた、小説本に目をやりながら、比沙子が何やら呟いている。

 「この本を書いた人って、私らぐらいの年代やねんて」
 「凄いよなぁ」
 「私らと同じ主婦やのに・・・・」
 比沙子は、この本の著者についての事を先日実家で聞いた通りに、2人にも話して聞かせた。
 ついでに比沙子の作家に対する興味も少し話して・・・・。

 「へぇ??」
 「でもやぁ。考えてみたら、本を書くって誰にでも出来るん違ゃうん?」
 と、知美が言う。
 「ほら、人間みんな色んな考えがある訳やん?」
 「確かに、それぞれ考え方って違うよなぁ。うん」
 「そうやろぉ。じゃぁ言いたいことも少しずつみんな違ってる訳やん」
 「うん、そうやよなぁ」
 「そうやろ。だから、それぞれ自分の言いたい考えや思ってる事を文字にして言うてるだけやん」
 「あぁ。なるほど!」
 そう言われれば確かに・・・・。
 知美の話を聞いて、ふと比沙子は自分の夢が形になるかも知れないって又少し期待が沸いてきた。
 「まぁ、文才があったらの話やで!」
 「えぇっ!?」
 「そうやよなぁ・・・・」
 一瞬は少し近づいた様に思えた夢が、またたく間に遥か遠くへ行ってしまう・・・・。

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